
近年、住環境の向上や防災・省エネといった観点から、外構工事に対して補助金を活用する家庭が増えてきました。とくに、庭や玄関まわりの工事は生活の質を高めるうえでも重要ですが、費用面がネックとなることも少なくありません。そこで、今回は外構工事で補助金を活用するメリットや申請の流れ、注意点などをわかりやすく解説します。
外構工事で補助金を活用するメリット
外構工事と聞くと、景観を整えるための贅沢な工事というイメージをつ人もいるかもしれません。しかし、外構工事は住宅の安全性や機能性を向上させ、暮らしやすい住まいにするためのリフォームとして人気の方法です。そして現在では「防犯対策」「バリアフリー」「環境配慮」「災害対策」といった安全性を高める目的の工事に対して、国や地方自治体から補助金が出るケースが増えています。このことから、外構工事は実用的かつ経済的な選択肢として注目されています。
たとえば、安全性の向上を目的としたブロック塀の改修や撤去、景観づくりのための生垣の設置、バリアフリー対応のスロープ工事、資源節約のための雨水タンクの設置などが対象となることが多いです。
これらの補助制度を活用することで、初期費用の一部を補填でき、工事のハードルがぐっと下がるでしょう。さらに、予算に余裕ができることで、デザインや機能性にこだわったリフォームや庭づくりが可能となります。
このように補助金を活用することで、外構工事費用での手出しを抑えられ、工事への一歩を踏み出しやすくなります。外構工事を考えている人は、自治体の補助金制度を確認しておきましょう。
外構工事の補助金申請の流れ
外構工事の補助金を受け取るためには、いくつかのステップを踏む必要があります。ここでは一般的な申請の流れを見ていきましょう。補助金の種類・対象要件の確認
1つ目のステップは、補助金の種類と対象要件の確認です。住んでいる自治体が、どのような外構工事に対して補助金を出しているかチェックしましょう。自治体によって対象となる工事内容や補助金額、条件が異なります。たとえば「工事完了後では申請不可」といった細かな要件もあるため、事前確認は必須です。詳しい対象要件や、申請の時期、補助金額などは、自治体の公式ホームページや窓口で情報を取得できるので、早めに調べましょう。
打ち合わせ・見積もりの取得
2つ目のステップは、工事業者との打ち合わせと見積もりの取得です。補助対象となる工事内容を満たしているか確認したうえで外構業者に相談し、詳細な見積もりを作成してもらいます。補助金の申請には、この見積もり書が必要になるケースがほとんどです。申請手続き
3つ目のステップは、補助金の申請手続きです。自治体の所定の申請書類に必要事項を記載して提出します。そして、見積書など別途必要になる書類も添付しましょう。書類の記入内容に不備があると受理されない場合もあるため、業者と連携して慎重に進めることをおすすめします。工事の実施・完了報告
最後のステップは、工事の実施と完了報告です。申請が受理され、補助金交付が内定したら、実際の工事を開始します。工事の際は、申請した内容通りの工程をおこなうように気をつけましょう。工事が完了したら、完了報告書と施工後の写真などを提出し、補助金の最終交付を待ちます。工事後の写真が必須とされることもあるため、施工前後の記録を忘れずに残しておきましょう。
補助金活用時の注意点
補助金制度を利用する際は、いくつか注意すべきポイントがあります。着工前に申請を済ませておく
はじめに、工事着工前に申請を済ませておくことが重要です。補助金の多くは事前申請制であり、工事開始後の申請は認められない場合が大半です。着工のタイミングには、とくに注意しましょう。また、自治体ごとに予算枠が設定されているため、早めの申請が肝心です。年度の早い段階で予算が上限に達してしまうと、その年は補助金が受けられなくなることもあるため注意が必要です。外構工事を考えている場合は、早めに補助金申請することを頭に入れておきましょう。
申請・書類作成を間違いなくおこなう
さらに、補助金の交付のためには、申請や書類作成を間違いなくおこなう必要があります。記入内容が間違っていると、申請が許可されないかもしれません。専門的な知識が必要となる場合もあるため、補助金申請に詳しい外構業者を選ぶと安心です。申請書類に正しく記入し、申請時期に間に合うように提出することが大切です。自治体によっては申請時期や補助金の内容もことなるので、しっかりとリサーチしておきましょう。