
カーポートは、外構工事の中でもよく検討される設備のひとつです。しかし、見た目や価格だけで選んでしまうと、後悔につながる可能性があります。カーポートを選ぶ際は、耐風性や耐久性などを考慮することが大切です。この記事では、カーポートの素材やデザイン、性能など、失敗しないために押さえるべきポイントを詳しく解説します。
カーポートを設置するメリット
カーポートを設置する前に、まずはどのような利点があるのか理解することが重要です。メリットを知ることで、設置する目的が明確になります。自宅やライフスタイルに合った、最適なカーポートを選ぶ手がかりになるでしょう。風雨から車を守る
もっとも大きなメリットは、車を雨や風から守れる点です。屋根があるだけで、雨天時の車体への水濡れを防止できます。そして、洗車やワックスがけの頻度を減らせるなど、お手入れの手間が格段に軽減されることでしょう。冬場には霜や積雪も防げるため、朝のいそがしい時間帯の霜取りや雪下ろし作業から解放されます。
紫外線対策
紫外線対策としても、カーポートは効果を発揮します。ポリカーボネート製や折板構造の屋根には、紫外線をほぼ100%カットする性能があります。これにより、紫外線によるボディ塗装の色褪せや劣化を防ぎ、車をうつくしい状態に保ちやすくなるのです。また、車内の日焼けやダッシュボードの劣化も防げるため、長期間の使用を考えると大きなメリットとなるでしょう。
雨でも乗降しやすい
カーポートがあれば屋根の下で車に乗り降りできるため、傘をさす必要がなくなります。荷物をもっているときや、子どもを乗せ降ろしする際も便利です。カーポート選びの前にチェックするべきこと
カーポートの設置を検討する際に、見た目や価格だけに注目して選んでしまうと、後悔することになりかねません。失敗を防ぐためには、設置前にいくつかの基本的なポイントをしっかり確認しておくことが大切です。車のサイズ
まず確認すべきは、駐車する車のサイズです。車の大きさは、車種によって大きく異なります。軽自動車と大型SUVでは必要なスペースに差があり、必要な高さ、横幅の把握も重要です。駐車時に余裕をもって乗り降りできるかどうか、開閉するドアのスペースも含めて、実際の車体寸法をもとに計画しましょう。カーポート選びは、車が入ればいいというものではありません。毎日の使いやすさを意識してサイズを選ぶ必要があります。
車の台数
次に重要なのは、カーポートに停める予定の車の台数です。一般的なカーポートには、1台用から4台用までのサイズバリエーションがあります。現在の所有台数だけでなく、将来的に増える可能性も含めて検討することが大切です。たとえば、子どもが免許を取る予定がある、将来仕事用の車を増やすかもしれないといった状況を想定して選択しましょう。
敷地の広さ
設置予定の敷地の広さや、形状の確認も重要です。たとえ2台用のカーポートを選んでも、設置場所が横長であれば並列タイプ、縦長であれば縦列駐車タイプにする必要があります。敷地の形に合わないカーポートを選んでしまうと、駐車がしにくくなったり、設置自体がむずかしくなったりする場合があります。
カーポートの選定ポイントを紹介
カーポートは、単なる屋根付きの駐車スペースではなく、大切な愛車を守りつつ住まいの印象を左右する外構設備のひとつです。失敗のない選び方をするには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。サイズ
まず注目すべきは、カーポートのサイズです。サイズは、駐車できる台数を決める重要な指標で、敷地に余裕があるならゆとりのある広さを選ぶことで、乗り降りのしやすさが格段に向上します。奥行については、車そのものの長さに加え、トランクの開閉に必要なスペースも考慮しましょう。柱のタイプ
次に検討すべきは、柱のタイプです。片側に柱がある片側支持型は、設置がかんたんでコストを抑えられるため、1台用や1.5台用を検討している人におすすめです。ただし、強度は両側に柱があるタイプに劣るため、積雪や強風に備えたい場合は両側支持型を選びましょう。両側支持型は、商品バリエーションも豊富で、強風・積雪への耐性が高いモデルが揃っています。また、敷地をすっきり見せたい場合は、柱を後方に配置した後方支持型がおすすめです。入口に柱がないことで駐車しやすく、スタイリッシュなデザインを好む方に適しています。
防風・防雪性
雪や風の影響が強い地方では、耐積雪性や耐風性も重視したいところです。屋根材の強度が不足していると、大雨や強風、積雪による被害につながるかもしれません。とくに台風の通過が多い地域では、屋根が飛ばされないよう、スチール折板などの強度が高い素材を検討しましょう。材質
ポリカーボネートは透明感があり、明るさを確保しながらも紫外線をほぼ100%カットする機能を備えているため、車の塗装保護に適しています。一方、折板屋根は金属製で強度にすぐれており積雪地や強風地に適していますが、光を通さないため屋根の下がやや暗くなるのがデメリットです。玄関前などに設置する場合は、暗さに注意が必要です。